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August 26, 2005

いまさらながらMODULATIONS

moog 先日他界したロバート・モーグ博士(写真:アップリンクのHPより無断で借用)追悼の意も込めて?、『モジュレーション』(UPLINK)のDVDを買った。3980円也。テクノ・ミュージックの成り立ちと発展を、関係者の証言や映像から明らかにしていくという内容だ。見て楽しいかといわれると、はっきり言って面白くないが、ドキュメンタリーなのだからそれは当然のこと。あらゆるシーンを知り尽くしているかのように語る音楽評論家のしたり顔はなんとなく気にくわないけれど、しゃべっていることは実に的確だ。錯綜するテクノのジャンルを整理するための格好の学習用教材といえる。この映画のおかげでデトロイト・テクノとシカゴ・ハウス、プログッレシブ・ハウスの違いが(なんとなく)わかったような気がする。

 それと何より映像が貴重。人物がなかなか表に出てこないテクノ/ハウスの世界のなかで、いろいろな人の顔を拝むことができる。「あのステキな音楽を創り出したひとはこういう顔をしていたのか」という新鮮な驚き。アニメで美少女系キャラの声を演じている声優本人の姿を見たときのような軽いショックを覚える。なかには想像していたよりもカッコイイ人もいたけれど(若いころのスクエアプッシャーとか)。

 レインボー2000の映像も初めて見た。若い頃のケン・イシイもいたし、田中フミヤもいた。本でしか読んだことのないデリック・メイやらジョン・ケージの顔も見ることができた。それだけでも買った意味があるが、ちょっぴり残念なのはサウンドと映像が断片的すぎること。音楽を聴きたきゃサントラを買え、というところなのだろうか。話はテクノからハウスへ、そしてヒップホップへはたまたファンク/R&B、また戻ってハウスへというふうにめまぐるしく場面が転換する。頭である程度整理する必要がある(『モジュレーション』公式ガイドブックも出ているらしい)。

 それにしても、テクノはロックにも増してオトコ中心の世界だ。この映画のインタビューに登場したのは全て男性で、女性はだれひとりとして出てこない。クラブやらレイブに行けば女の子もけっこういるのに、パイオニアといわれるテクノ・ミュージック・クリエイターはなぜ男性ばかりなのだろう? テクノに限らずジェンダーの視点からポピュラー・ミュージックを論じた文章は見たことがない。きっと面白いテーマだと思うのだけれど、とても話が難しくなりそう。

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