« ケーキ | Main | TIPI »

November 26, 2005

ロングシーズン・レビュー

 フィッシュマンズのライブを見てきた。名古屋で一番大きいライブハウスのダイヤモンドホールが超満員。いったい何人入っているんだろうか。客層としては、20代真ん中~後半くらいの女の子が多かったように思う。フィッシュマンズの人気を下で支えていたのは、おそらくこの層だったんだろう。

 とにかく内容がとても濃かったうえに、ハプニングというかあっと驚くできごともたくさんあったりして、とにかくすさまじいライブ。整理ができないので、記憶が鮮明なうちに思い出すままに、レポートを書く。
 
 まずボーカリスト。アナウンスされていたラインナップはキセル、POD(タイから来た男性の歌い手)、bonobosの蔡くん、山崎まさよし、UA、ハナレグミの7組だったけど、この日は名古屋に来る予定のなかったsakanaのポコペンさんとクラムボンの原田郁子さんもスペシャルゲストとして登場! まさにオールスター。こんなラインナップが実現するとは、ちょっと感動。

 存在感ということで言うと、やはりUAが飛び抜けていた。当たり前だけどとにかく歌がうまいし、観客を自分の世界に引き込んでいくパワーがものすごい。ひらひらした衣装がまるで妖精のようで、目がくらむ。それでいて「ひつまぶし」の話を延々としゃべるこのギャップは何だ。

 ひそかな念願だったポコペンさん。ぴょんぴょん飛び跳ねながらやってきて、ちっちゃくてとてもかわいらしい印象。終始「みんなわたしのこと知ってるんですか!?」とか「こんなにたくさんの人に囲まれるのは慣れていないんで」とおどけていたが、演奏にはいるとそんな緊張も感じさせずに伸び伸びと歌っていた。小さな体からよくあんなに響く声が出せるものだなあ、と感心。さかなはしっとりとした歌が多いので、こういう元気の良い曲を聴けるのはすごく貴重かも。さかなでも名古屋に来てください。

 ハットにロングTシャツというおなじみの出で立ちで登場したbonobos蔡くん。美空ひばりの歌をうたう天童よしみ並のはまりっぷりで、レコードを聴いているようだ。そのまま正式メンバーとして入ってもおかしくない。声が似ていることもあるが、この人もとても歌唱力がある。軽やかな身のこなしもカッコいい。淡々と3曲しか歌わなかったけど、もっと聞きたかった。

 山崎まさよしさんは「ロングシーズン」を演奏。歌だけを聴くと「自分の歌か?」と思えるくらいに山崎節。演奏後半にはパーカッションにASA-CHANGが加わって、ドラムともども長々とインプロビゼーション。これがとても長くて腰に来た。

 一番最後に登場した原田郁子さんは、京都でのライブをこなした後に駆けつけてくれたのだそう。自身のライブ後ということで、のどの調子は今ひとつみたいだったけど、「ナイトクルージング」(「ウェザー・リポート」だったかな?)を思いっきり歌ってくれた。そのほか、キセルやハナレグミ、PODさんの歌もとてもよかったです。

 最後にはボーカリスト全員が登場して「チャンス」(だったかな?)を演奏。原田郁子さんとキセルとポコペンさんがひとつのマイクで歌ってる!! UAも!蔡くんも!ハナレグミの人も!まるで「We Are the World」みたい!とか思いながら見ていた。ただ山崎さんは歌わずにひとりで悦に浸りながらタンバリンを叩いてた。ライブはそういうディテールをおもしろがるのも楽しみのひとつなので……。

 7時過ぎに始まったライブは、アンコールが終わるころに時計をみると針は11時を指していた! 体感的には2時間半くらいかなと思っていたけど、それよりもずっと長い。演奏する方は大変だったろうなあ。とまあそんな感じのフィッシュマンズ体験でした。

  一番安心したのは、フィッシュマンズに名前負けしない個性を持ったメンツをそろえたことで、モノマネ大会に終わずに済んだこと。ボーカル不在の再結成の場合、代役が中途半端にショボいとたいていファンの間で賛否両論巻き起こるのだが(ドラえもんの声優交代が好例、、、ってこれはバンドじゃないけど)、今回のボーカルは「似ている」「似ていない」という枠を超えて、別の世界をそれぞれつくりあげていたところがえらい。というか、そういう人たちを呼び寄せられるバンドの力がすごい。

 ちなみに司会進行役を務めたドラムの茂木さんのしゃべりは、くりいむしちゅ~の上田さんに似ていると思う。映画もやるそうだが、まあファンが望んでいるならそれに応えるのが、アーティストの使命……、なのかなあ。

|

« ケーキ | Main | TIPI »

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ロングシーズン・レビュー:

« ケーキ | Main | TIPI »