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June 15, 2006

『ノアラとヨッコラ』

Noara_yoccora2 さかなの西脇一弘さんが書いた/描いた絵本。さかなのホームページで書いている西脇さんの日記がものすごく好きで面白いので、彼の絵本ならきっと面白いだろう、ということで買ってみた。絵本と言っても言い回しが大人びているから、子どもに読み聞かせるには難しいかもしれない。

 ノアラという少年と、ヨッコラというクマの化け物(失礼)との物語。ノアラがいろいろな人との関わり合いの中で、自分の目標を見つけて逡巡しながらもひたむきに進むさまを描く。

 絵本にせよ、小説にせよ、物語というと前段があって、クライマックスがあって…という一連の流れみたいなものを想像するが、そういうダイナミックな展開ではなくて、ひたすらと淡々と、フラットに話が進んでいく。それはけっしてつまらないというわけでなくて、むしろ書き手の穏やかさというか、物事を落ち着いて見ようとする姿勢みたいなものが伝わってくる。

 また、登場人物の描写がとても細やか。台詞1つにもいろんな感情がこもっていて、ものすごく身近に感じてしまうところもすごい。トイレに入ったついでに読むつもりが(不潔な話ですいません)、思わず没頭してあっという間に読み切ってしまった。

 ひとつだけ、注文するとすれば、もっといっぱい絵があると良かったかな…。

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