« レンズを買った | Main | デザインフェスタ »

June 01, 2008

4分間のピアニスト

新百合ヶ丘の駅前にある川崎市アートセンターで、ドイツ映画『4分間のピアニスト』を見てきた。あらすじとしては、殺人犯としての冤罪を着せられた女の子(ジェニー)が、天性のピアノの才能を、刑務所のピアノ教官(クリューガー:老婆)に見いだされて、コンテストに出場する、というもの。そのピアノ教官はナチス・ドイツの時代に友人を失ったという過去を持つ。

この映画のいいところは、単純な人間性の成長の物語ではないというところ。ジェニーも、クリューガーも、過去を引きづりながら、現在を生きている。何度も同じ過ちを繰り返す。悔い改めるということがない。刑務所を逃げ出して、コンテストに強行出場するジェニーは、師の教えとは違う、プログラムとは全く別の曲を演奏して、おのれの道を突き進む。けれども終演後、クリューガーのまえでは一度たりともしなかったお辞儀をして、警察に捕まるところで映画は終わる。

ハッピーエンドなんだかバッドエンドなんだか分からないけれど、最後まで先が読めない展開で、不思議な後味の残る映画だった。あと、ドイツ語ならではのイントネーションの強い語り口がとても強烈。

ちなみに川崎市アートセンターは、ミニシアターだけでなく、小劇場もあってお芝居とかも時折やっているらしい。ただ、館内で時間をつぶせないので、なにかしら常設展をもうけてほしいところ。多摩センターのパルテノン多摩がクラシックやドラえもんといった優等生コンテンツしかしかやらなくなってしまったので、カワサキはなかなか今後も期待できそう。交通の便もいいし、気が向いたらぜひ。

|

« レンズを買った | Main | デザインフェスタ »