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December 31, 2008

大晦日に思う

毎年恒例の今年の10枚を選ぶためのコメントを書いている。11月の終わりくらいにリストを出してちょくちょく書いていたのだが、年末に来て教えてもらったり知ったりしていいアルバムがたくさん出てきた。あらかじめリストアップしていた10ベストの並びとはかなりガラッと変わった。ありがたいことです。

ここに来て思い始めたのは、なんちゅーか、ジャンルにこだわっているようではもう新しい音楽は吸収できないな、と。昔なら“メロコア”やら“グランジ”やら“ヘヴィメタル”やらといった区分けが明確で、その枠にカテゴライズしやすいアーティストに狙いを定めて音源を買っていれば間違いはなかったのだけれど、ここ数年でそういう枠がいっきに霧散してしまった印象だ。

そんな状況でいまさらその良さに感動すら覚えたのがPhish。Phishについては今年になってようやく聞き始めて、何枚か音源を購入した。そのどれもが名作だが、なかでも衝撃だったのが"Farmhouse"というアルバム。下北沢のディスクユニオンで買った中古盤だ。

このアルバム、何かが“新しい”わけではない。70年代アメリカ南部の香りが漂う音は、人によってはむしろ古くさく感じるだろう。たぐいまれなテクニックを持つボーカルがいるわけではない。テクニックはあるがたとえばジミヘンやテレヴィジョンのように演奏がとぎすまされているわけではない。ニールヤングやダイナソーJrのようにギターと闘っているわけでもない。とても土くさいのに、どこか澄み切っていて、やたらと頭に焼き付く音。

上のPhishも含め、ジャムやいわゆるポストロック、エレクトロといったジャンルですてきな音楽をたくさん知ることのできた今年だが、ちょっとお腹いっぱいという感じもする。耳に心地いい音ばかり聴いていると、時折極悪なものもついつい求めてしまう。通常のハードコアやパンクのような様式的なモノではなくて、もっと極限までいってしまっているもの。いま手元にあるのでいうと、Atari Teenage RiotとかNapalm Deathとか。

そんなわけで自分としての音楽的なテーマは二つあって、まずひとつは“改めて古典を振り返る”こと、もうひとつは“ロックと呼ばれるジャンルの極北を探る”こととした。この影響で髪型がいきなりリーゼントに普段着がテーラードスーツになったり、超ロン毛で十字架のブレスとか身につけ始めたりしても驚かないで欲しい。

最後に、この1年、このブログをご覧いただいてくれた皆様、ありがとうございました。来年も細々と続けていく所存ですのでなにとぞよろしくお願いいたします。

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