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June 09, 2009

taico club 09(超長文です)

6日7時起床。空は雨模様。目が覚めたその瞬間に雨音が聞こえたときは半分やる気が失せていたが、なんとか勇気をふりしぼって、朝の8時過ぎに家を出る。

途中のコンビニでビールを大量購入し、フェスに備える。途中案の定中央道の渋滞にはまり、ここでも何度かくじけそうになったけれど、もう引き返そうと思った瞬間に流れがスムーズになるもんだから憎たらしい。小仏トンネルを抜けたあたりからはスイスイ。このときはPandaの調子もなかなか良好で、アクセルベタ踏み。

現地に着いたのは13時過ぎ。ナビがとんでもないところ案内してくれて道を間違えるなど、けっこう時間かかってしまった。

到着してからの駐車場の長蛇の列に、相変わらずの仕切りの悪さにイライラ。天気は曇り空ながら、晴れ間がときおり覗いている。標高1000mに近い高原だがかなり暑い。

今回は一人での参加なので荷物がやたら多い。テントに中敷きに寝袋、着替え、酒など、もろもろを持って入り口へ。…とここでも開場時間からだいぶ経っているというのに長蛇の列。どうやら荷物チェックで時間がかかっているようだ。スタッフの数が少ないわけでもないのに。なんでこんなに並ばせられることが多いんでしょうか。前回の教訓がちっとも生きていない。

荷物チェックが終わり、歩くことおよそ20分。会場にようやく到着。ほどよい自然とほどよい人工的な快適さのバランスがよくて、ロケーションは相変わらずステキ。イメージとしてはフジの苗場とSense of Wonderの山中湖きららとの中間という感じ。 チケットは去年に引き続いての売り切れということで、人も去年より多い。テントサイトのさらに奥や野外音楽堂のほうにもテントがかなり立っていた。自分は小さいテントなのでテントサイトの端っこで地味に設営。テントの設営が終わればパラダイス。酒をがぶ飲み、メシを食らう。その後、まずは山を越えて野外音楽堂でクボタタケシのDJを座りながら見る。

夕方、下の特設ステージでZAZEN BOYS。名古屋に単独で来たのを見に行った以来。自分はナンバーガール〜ZAZENとけっこう熱心に聞いてきた部類だと思うが、「III」からアルバムも買わなくなってしまった。理由は簡単で、向井さんの「躁」な部分について行けなくなりつつあったから。だがしかし、生で見ればぜったいに満足できるライヴになるとは信じていた。じっさい演奏陣は強力そのもの。ポエトリー・リーディングやハウス調の曲も交えつつ、見る者をまったく飽きさせない。以前は控えめな存在だったカシオマンも堂々たる演奏。うーむ、こりゃ新しいアルバム買わなくては…。

Imgk6792つづいてツジコ・ノリコはスルー。Daniel WangのDJを聴きながらうつらうつら。野外音楽堂のworld's end girlfriendや特設ステージの卓球も気になったが、今回は深夜のスクエアプッシャーとDE DE MOUSEを絶対に見たかったのであえて20時過ぎにテントに戻り寝る。酒が相当に入っていたのと早起きしたので、あっさり眠りにつけた。が、それにしても寒い。Tシャツ、パーカー、カーディガン、さらに雨具兼用のウインドブレーカーを着て寝袋に入っても震えが止まらなかった。この寒暖差は苗場以上、朝霧並み。

目が覚めたのは夜中の1時過ぎ。Atom TMのスぺーシーな音が心地よく響いていた。身支度を調えて、いざスクエアプッシャーへ。このライブに備えて(?)か、ショップエリアの明かりが全て消され、周囲をステージのLEDとレーザー光線だけが覆う。

スクエアプッシャーのライブは、ひと言で言えば圧巻。初めは"Welcome to Europe" "Hello Meow"などキャッチーな07年の『Hello Everything』からの曲を中心に展開、中盤は生ドラムを入れてロック色の強いハードコア・チューンを連発。終盤はふたたび一人になって"The Modern Bass Guiter"などを披露。大音量で効くドリルン・ベース(死語?)は最高に心地よい。

本人はどう意識しているか知らないが、この手の音を聞いているとやっぱりどうしてもエイフェックス・ツインと比較してしまう。ハコに閉じこもって姿を見せずに演奏し、"陰”な狂気の部分を強調するAFXにたいして、スクエアプッシャーはもうちょっと明るくて活動的で表現方法がストレートだ。ベースを担いでさかんに観客をあおるし、生ドラムを加えたときの演奏は音的にはアタリ・ティーンエイジ・ライオットから怒号を抜いたという感じ。このライブを見たあとで改めて『Hello Everything』を聞いてみたが、すばらしい作品と言うことを再認識させられた。

スクエアプッシャーの興奮も冷めやらぬうちに野外音楽堂へ。Serge Santiagoのラテン系DJは夜中にも関わらずとても陽気な気分になる。いい気分なので時々うつらうつらするが、あまりにも寒く、横になって寝入ろうとは考えられない。そうこうしているうちに空が白みかけてきた…と思ったらDE DE MOUSEの出番。

サポートのドラムとキーボード加えた3人で登場。DE DE MOUSE本人は想像していた以上に小柄、しかもよくしゃべる。「踊れー!!!」とか「うるさい!!!」とか「おまえら俺のこと知らないだろ!!!」と甲高い声でひっきりなしにキレキャラを演じるもんだからちょっと人物像を新たにした。

音楽は説明不要のダンスミュージック。だいたい想像はついていたがCDよりもフロア志向。途中で本人が「スクエアプッシャー最高」と宣っていたとおり、癖のあるドラムン・ベースを下敷きにしつつも、キャッチーかつオリエンタルな要素に日本的なメロとポップなボーカルをおり混ぜた4つ打ちは、いかにも若い感性にあふれている。ふとPerfumeを想像してしまうあたり、キャラは相当違うが中田ヤスタカと通じるところはかなりあるはず。

夜は完全に明けて、仙台在住のDJ Mistu the Beats。MC(というよりグダグダなトーク)が妙に面白くて、曲を途中で止めてはやる気のない発言を連発して会場を笑いに誘う。でもときおりDJ Shadowの"The Number Song"のアレンジやファンク・ソウル系の音を交えていて、個人的にはけっこういい感じ。

フーミンはスルーしてついにMatomos。音源を聞いても思うが、これは解釈が難しい。少なくともいわゆる"ノれる”たぐいの音楽でないし、とりたててポップというわけでもない。電子音と打楽器を中心にした音づくりは音響系やポストロックの範疇に入るんだろうが、シカゴ系のように圧倒的な洗練さと楽曲の構築力があるわけでもないし、UK系のようにフロアで効きそうなクールさに溢れているわけでもない。でも妙に耳に残る。ルックスもサラリーマン風だったり休日のお父さん風だったりして、つかみ所がないけれどインパクトは抜群。

その後は8時頃にテントに再び戻り、ちょっぴり眠る。夜の寒さが信じられないくらいの暑さに目が覚めると時計は10時半。荷物を整理したりテントを片付けたりして、11時過ぎに出発。途中で調子の悪くなったPandaを修理に出したりいろいろしてたら家に着いたのは夕方17時過ぎ。

なんかいろいろと文句も言ってしまったが、アーティストの選定(ブッキング)とローケーション、(多くなったとはいえ)人の数についてはとてもバランスが取れたフェスだと思う。もうちょっと仕切りがよければ最高だけど…。疲れたけれどとにかく行ってよかった。夏には川崎でも屋外でイベントをやるらしいが、taicoのいいところは山奥でキャンプできるというところ。一人でオールナイトでも戻るところ(テント)があれば寝床に悩む必要がないし、友人とかに気を遣うこともない。チケットの確保にまた気を遣うことになりそうだけど、いまから来年が楽しみ。

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