Matryoshka
iTunesを立ち上げて、その時の気分で曲を選んだら、あとはアルバムごとのランダムで一日を過ごす。それが自分の音楽的日常だが、今日はたまたまMatryoshkaの『Zatracenie』がかかった。これを聴くのは久しぶりだ。
ヴォーカルといい、アンサンブルといい、非の付け所がない。恐ろしく完成度の高い作品。“心が洗われる”とはまさにこのこと。
心底すばらしい作品と感じているのに、また完璧な作品にありがちなオーバープロデュースな印象もまったくないのに、なぜかそれほど頻繁に聴いているというわけではないのが不思議。意識していないのだけれど、やっぱり完璧すぎるものに対する忌避感みたいなものがあるのかな。
Matryoshkaの何が引っかかっているのか、ちょっと考えてみた。もしかしたら、あのジャケットなのかも知れない。ちょっとプログレちっくで、耽美すぎるんだ、どこか。もっと力が抜けているのがいい。そういう意味でTortoiseの『TNT』は、偉大だと思う。あの徹底的なまでに構築され尽くした音楽に、あのジャケットを組み合わせるのだから。
純白だったTNTのジャケット、久しぶりに引っ張り出してみたらいつの間にか古びたノートのように黄ばんでいた。
Recent Comments